第31話「ザンジバル追撃!」

あらすじはガンダム公式Webをご覧ください。http://www.gundam.jp/story/index.html

この回のポイント

  • スレッガー中尉初登場、ブライトとの微妙な関係
  • シャア、セイラともにお互いのことを想う

この回の好きなところ

■新しくホワイトベース(ティアンム艦隊第13独立部隊)に配属されたスレッガー・ロウ中尉。登場の時からミライさんに気安く声をかけたり、セイラに「んー?あんた、男の人の事で悩んでる相が出てるよ」と兄シャアのことを思っていることを当てたのか、そんなお調子者の性格があらわれています。

■ジャブローから宇宙へ発進するシーンは、BGMとともに「いよいよ」という感じがして素敵なシーンです。夕暮れ時、太陽を背景に真後ろから見たホワイトベースの姿を映す芸術性。フラミンゴの群れがホワイトベースを横切りブライトは指揮官として余裕が出たのか「手の空いている者は左舷を見ろ、フラミンゴの群れだ」と。そしたらオスカが「ビデオに撮っておきます」。ブライトは「よし、許可するぞ」。このやりとりが偉そうなブライトではなく、信頼感が感じられる言い方にも聞こえていいシーンです。

スレッガー中尉とブライトの微妙な関係。階級としてはブライトと同じ中尉。立場としてはホワイトベースの指揮官であるブライトが上。年齢や実戦ではスレッガーのほうが上。配属したばかりなので人物像がつかめず、どう扱っていいかわからないブライト。実社会でもありますね。下記スレッガーの名言もご参照ください。

■シャアの妹アルテイシア(セイラ)に対する思いがあらわれているシーン。「しかし、まさかとは思うが。民間人があのまま軍に入って木馬に乗り込むなぞ」『アルテイシア、アルテイシア、しかしあの時のアルテイシアは軍服を着ていた。聡明で、戦争を人一倍嫌っていたはずのアルテイシアが』「フフフ、再び宇宙戦艦に乗り込むなどありえんな」と、自分に強引に説得しています。
セイラのGブルイージーがビグロに捕まったとき、ビームを撃とうとしたが効かなかった。「兄さんがパイロットだなんて」ことはと、嫌な予感もしてしまいます。その後も「アムロ、あのモビルアーマーのパイロット、どういう人だと思って?」と。お互い思うところがあるのでしょう。
シャアもその後ザンジバルから攻撃を仕掛けるとき「木馬の射程距離とどちらが長いか。神のみぞ知るというところか」『アルテイシア、乗っていないだろうな?』と心配する様子。

■ホワイトベースとザンジバルのすれ違い戦。お互い相手の射程距離がわからずどのタイミングで撃つべきかわからない指揮官の腕の見せ所。ザンジバルが避けず突っ込んでくることに「シャアだ。…こんな戦い方をする奴はシャア以外にいないはずだ。セイラの言った通りだ、シャアが来たんだ」と引きつった顔のアップで緊迫感が増しています。名言とも言えます。

■セイラがドムを相手に戦っているシーン。一度は被弾したが「まだまだ。逃げるものか」と気合いを入れているところの顔の目元に、いかにも気合いが入ったような演出をするのが凄いところ。

■ガンダムとビグロの戦闘シーン。直前のセイラの戦闘シーンからすぐ変わったとき、ガンダムのビームライフルの先端が先に映ってから、ライフル&ガンダムがくるりと回ったシーンがあります。文字で書くと分かりづらいですが、よく見るとわかります。コマ送りで見るとハッキリわかります。このような表現で、単に回る画より一瞬で回る素早さを感じますね。

■戦いを終えてブリッジで歓談しているシーン。スレッガーが「シャワーでも浴びさせてもらうぜ」とお願いしたがブライトは「5分間だけならな、ジオンはまたすぐに来る」と。5分間だけのシャワー!?と厳しい感じがするが、軍隊ならありえること。その後のミライとのやり取りでもお調子者のセリフが聞かれ視聴者も陽気な気分になってきます。

■冒頭はジャブローからのスタートでしたが、すっかり宇宙戦にハマってしまう回でした。

この回の名言

スレッガー「じゃあやらねえ。当てる自信がねえからよ」

ブライトが「主砲の方にまわっていただけませんか?中尉」と配属して間もないし気を遣いながらお願いしたところ、条件があると「ホワイトベースを敵に向けてくれ。慣性飛行をしているからできるはずだと思うがな」。ブライトは「しかし、それでは追い付かれる」と返事したあとのセリフ。当てる自信がないという自信があるセリフですね。

シャア「うろうろ逃げるより当たらんものだ。私が保証する」

指揮官としては自信ある言葉で部下に指示したほうが、不安になっている部下は勇気が持てます。そのいい例ですね。ただ本当に当たらないかどうかはわかりません。第2話「ガンダム破壊命令」でも「慌てるな、下手に動くとかえって当たる。人間みたいな小さな目標にそうそう当たるもんじゃない。」と強気の言葉を言ってます。

この回の登場人物

アムロ・レイ

フラウ・ボゥ

ブライト・ノア

カイ・シデン

ハヤト・コバヤシ

ミライ・ヤシマ

セイラ・マス

マーカー・クラン
オスカ・ダブリン

カツ、レツ、キッカ

ジョブ・ジョン

オムル・ハング

ゴップ

スレッガー・ロウ中尉(初登場、声優はシュワちゃんでおなじみの玄田哲章さん


シャア・アズナブル大佐

トクワン大尉(ビグロのパイロット、戦死)

デミトリー(トクワンともに悪役風の顔が特徴的です)

この回の登場モビルスーツ他

ガンダム

Gスカイ

Gブルイージー

ガンキャノン

ガンタンク

ホワイトベース


ビグロ(MA)

リックドム

ザンジバル

マッド・アングラー(ザンジバル出航時ちらっと映る)


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