あらすじはガンダム公式Webをご覧ください。http://www.gundam.jp/story/index.html
この回のポイント
- 13話、14話、15話と渋い回が続きます
- 戦場の成れの果てがわかる
- アムロの母との再会、別れ
この回の好きなところ
■冒頭、海で日光浴をしているシーン。セイラ、ミライ、カイの3人の会話。セイラ「太陽の光が一ヶ所から来るってわざとらしいわね」ミライ「でも、これが自然というものなのね」・・・という会話に続き、カイがアムロがどこにいるのか2人たずねたとき母に会いに行ったことがわかり、カイは「ヘッ、裏切られたな。奴もエリート族かよ」と。さらに「地球に家があるだけでもエリートさ」と言いました。これでサイド7の民間人も言っていましたが、無理やり宇宙移民を強いられた人とは対照に地球に残れた人をエリートだということです。そして地球を知らない世代が増えてきたことがわかります。
■このシーン凄いです。アムロが生家に帰ってきたとき空き家になっていたところ連邦軍の兵士がたむろしてました。家を探したアムロ。ふと幼少の頃のピノキオ風の木人形を見つけ手に取り幼少の頃を思い出すシーンです。記憶を思い出すようなぼかしの入った映像と、その木人形目線でアムロ、父が母と別れるシーンとして映像にしているのが感覚的に表現していていてスゴイと思います。
■アムロが幼なじみのおばさんと話しているシーン。おばさんは「生き残った兵隊さんは本部から見捨てられちゃってね。仲間が助けに来ないもんだからあんな風になっちまって。やだねえ、戦争って」「娘だけじゃないよ、主人もね。あたしだけ生き残るなんて因果なもんさ。」と。戦場の人間臭さ、戦争の悲しさ、いつも民間人が犠牲になります。
■アムロが母と再会するシーン。お互い気づきしばらく無言に。BGMもありません。2人が抱き合うところでやすらぐBGMが流れます。無言でBGMもない「間」が、久しぶりの再会の思いが込められています。
■避難民キャンプでアムロが隠れている時、ジオン兵が見回りに来ました。そんな時アムロの呼び出し信号が鳴り怪しいと戻って見回しているジオン兵。そのときおばあさんが「あたしゃ89歳になります」と志村けんさんばりの緊張感をほぐすセリフが!こうした演出が好きです。この前のシーンで、ジオン兵が少年に「チョコレートをやるよ」と言ったところが大戦直後の日本の「ギブミー・チョコレート」をイメージさせます。
■その後、アムロがジオン兵に銃で撃つシーン。すべて止まっている絵でコマ送りで異様なBGMと背景とともに流れていきます。そしてアムロが威嚇射撃をしてジオン兵を追い出しました。この「すべて止まっている絵でコマ送りで異様なBGMと背景」が印象的です。
■カイがガンペリーでガンダムを運んできたとき、空中換装を勧めます。ジョブに「まだ駄目です」と止められますが「アムロがやるってんだからいいじゃねえか。俺の都合じゃねえよ。」といい加減なことを言います。カイの性格が表れていますね。初めての空中換装でした。
この回の名言
アムロ「母さんは、僕を、愛してないの?」
前後を含めるとアムロ「じ、じゃあ、母さんは僕がやられてもいいって言うのかい!せ、戦争なんだよ!」母「そ、そうだけど。そうだけど人様に鉄砲を向けるなんて」アムロ「母さん、母さんは、僕を、愛してないの?」母「そんな、子供を愛さない母親がいるものかい」アムロ「嘘をつけ!」と。幼い頃母と別れたアムロ。その間母の愛情を受けて育ったわけではないので、母との溝があります。ましてや思春期のアムロ。我が強く出たシーンでもあります。その後も「今は・・・戦争なんだ!」と言って出撃してしまいました。
アムロ「これからもお達者で、お母さん」
戦闘が終わり母を迎えに行ったシーン。ブライトから母のもとに残るか、ホワイトベースに乗るか選択を促されたが迷わずホワイトベースに乗ることを決めた時の言葉です。ブライトが「失礼いたします。お子様をお預かりします。」といかにも軍人的で事務的な返事をしたのは良くもあり冷たくも感じます。フラウ・ボゥが振り返って母を気にします。その後母は泣き崩れていく。ホワイトベースが夕暮れとともに飛び立っていくところが母の悲しみ、寂しさを表しています。ちなみにフラウ・ボゥも迎えに行ったときハロもついていきました。
この回の登場人物
アムロ・レイ
フラウ・ボゥ
ブライト・ノア
リュウ・ホセイ
カイ・シデン
ハヤト・コバヤシ
セイラ・マス
ミライ・ヤシマ
マーカー・クラン
ジョブ・ジョン
カツ、レツ、キッカ
カマリア・レイ(母)
テム・レイ(父、回想)
この回の登場モビルスーツ他
ガンダム
コアファイター
ガンペリー
ホワイトベース
ルッグン偵察機
ドップ戦闘機