第43話「脱出」

あらすじはガンダム公式Webをご覧ください。http://www.gundam.jp/story/index.html

この回のポイント

寂しいですが感動の最終回です。

  • ア・バオア・クー
  • ガンダムVSジオング
  • ガンダムがボロボロになっていく姿
  • ラストシューティング
  • ホワイトベースが沈んでいく様子
  • アムロとシャアの直接対決とその会話
  • ア・バオア・クーからの脱出

この回の好きなところ

タイトル「脱出」 最終回にふさわしくシンプルです。また、タイトルコール前の説明や前フリなどなく、いきなりブライトの声で「脱出」と言われると最後なんだと感慨深いものがあります。前回のガンダムVSジオングのシーンからスローモーションで始まります。

■ガンダムVSジオングのシーン。ガンダムと比較してジオングの大きさがわかります。両者近づいた時、色合いが変わってアムロが「チャンス」とみてシャアに話しかけます。「なぜララァを巻き込んだんだ?ララァは戦いをする人ではなかった」シャアは聞こえていたか、いなかったかはわかりません。しかし「チィッ」と不快な様子でした。その後も「ガンダムのパイロットはアムロといったな。どうする?あのニュータイプに打ち勝つ方法は?」「ララァ、教えてくれ。どうしたらいいのだ?」と弱気な言い方。
ガンダムの左腕がやられ、頭部がやられ、ジオングの両腕がやられ、胴体がやられ・・・と両者無残にボロボロになっていく姿が最終決戦を思わせます。

■キシリアが一人で逃げ延びようとトワニングに指示を出します。「私の脱出15分後にここを降伏させるがよい」「グラナダの戦力と本国の戦力が残っているうちにな」「私が生き延びねばジオンが失われる」という理由を付けて。トワニングは自分の身を案じ「降伏後、私の身柄は?」とキシリアに問かけました。皆、自分のことしか考えていない状態です。

ラストシューティング。 頭部と左腕を破壊された無残な姿のガンダム。それでも最後の攻撃に出た超有名なシーン。ずっと見てきたガンダムの姿に視聴者は思い入れを感じるはずです。

アムロとシャアの直接対決とその会話すべては見ものです。会話すべてを記載するのは割愛いたします。でもシャアのライフルの音は初めて聞いたとき「なんか変な感じ」と思いました。その後、剣で戦う二人。セイラが気づいて両者に入ってきたとき、アムロは右腕、シャアはヘルメット越しに額を傷つけてお互い合わさったシーンは見どころです。
アムロが一人になり右腕に刺さった剣を抜こうとするとき、1回目は抜けず、2回目抜こうとしたときの気合いを入れた目元の表現がよくわかります。痛そう。

■シャアがジオンの士官と会話しているシーン。「安心しろ。貴様に代わって閣下は必ずお守りしてみせる」とシャアは言うが結局撃つことになります。士官「噂の火傷はございませんな…」第33話「コンスコン強襲」のときコンスコンがシャアがなぜマスクをしているかを部下に質問したところ、「ひどい火傷とかで。美男子だとの噂もあります」という話が、この最終回でわかることになります。

■どこにも逃げ道がないアムロ「ち、ちくしょう、こ、ここまでか」とあきらめかけたときガンダムを見つけます。そのとき、ララァと通じたのか「ラ、ラ」の効果音が流れます。「…ララァの所へ行くのか」そのときララアから声をかけられ「殺しあうのがニュータイプじゃないでしょ」と。そしてBGM「平和への祈り」が流れニュータイプの能力を生かしてホワイトベースの乗組員達を導いていきます。とても感動的なシーンです。セイラに声をかけたとき「500メートル行ったら左へ90度曲がってください」指示したので、そこまで細かく!とツッコミたくなるところでした。ブライト、ミライ、カイ、ハヤトにはアムロのセリフを入れず、それぞれのセリフでアムロが何を言ったのかがわかります。フラウ・ボゥに声をかけときだけアムロ自身のセリフとなっていて印象的です。

ホワイトベースが沈んでいく。乗組員達が慣れ親しんだホワイトベース、視聴者も一緒に旅をしている感覚になって乗っていたホワイトベース。そのホワイトベースが沈んでいくのは悲しく、必ず涙が出るシーンです。トップページの【11】ホワイトベースで一緒に旅している感覚もご参照ください。

■最後の涙が出るシーン。アムロの行方がわからいところ一番先に気づいたのがカツ・レツ・キッカの子供達。純粋でニュータイプに一番近かったからかもしれません。BGM「宇宙よ」が流れるだけで効果音も何もなく進んでいきます。そしてアムロの「ごめんよ、まだ僕には帰れる所があるんだ。こんな嬉しいことはない。わかってくれるよね?ララァにはいつでも会いに行けるから」と。

最後、コアファイターと背景にア・バオア・クー。

月と地球をバックに、ナレーション「宇宙世紀0080、この戦いのあと、地球連邦政府とジオン共和国の間に終戦協定が結ばれた」

最終回にふさわしい完璧な終わり方をして感動です。これだけ完璧な終わり方をしている作品は他に見たことがありません。これが劇場版だと微妙に違ってくるのです。

この回の名言

アムロ「貴様だってニュータイプだろうに」

アムロとシャアが剣で戦っている時、アムロ「い、今、ララァが言った。ニュータイプはこ、殺しあう道具ではないって」シャア「戦場では強力な武器になる。やむを得んことだ」シャアが理屈ばかり言うので自分だってニュータイプだろうにと責めたセリフ。

シャア「いい女になるのだな」

セイラと最後の別れのシーン。「お前ももう大人だろ。戦争も忘れろ、いい女になるのだな。アムロ君が呼んでいる」第38話「再会、シャアとセイラ」のときの「綺麗だよ、アルテイシア」もそうでしたが、普通の人が言ったらキザに聞こえます。シャアだからカッコいいのです。シャアとセイラをよく見ると兄妹だから顔が似ているというのがわかります。

シャア「ガルマ、私の手向けだ。姉上と仲良く暮らすがいい」

キシリアを撃つ前のセリフ。カッコいいことを言っていそうですがむごいことをするシャア。「手向け」goo国語辞書によると「神仏や死者の霊に物を供えること。また、その物」「別れる人へのはなむけ。餞別 (せんべつ) 。」キシリアの頭まで吹っ飛ぶとはショックです。

ララア「殺しあうのがニュータイプじゃないでしょ」

前項目をご参照ください。

アムロ「まだ僕には帰れる所があるんだ」

脱出したコアファイターから離れみんなのところへ行くときのセリフ。「ごめんよ、まだ僕には帰れる所があるんだ。こんな嬉しいことはない。わかってくれるよね?ララァにはいつでも会いに行けるから」前項の最後のシーンの説明をご参照ください。

この回の登場人物

アムロ・レイ

フラウ・ボゥ

ブライト・ノア

カイ・シデン

ハヤト・コバヤシ

ミライ・ヤシマ

セイラ・マス

マーカー・クラン
オスカ・ダブリン

カツ、レツ、キッカ


シャア・アズナブル大佐

キシリア少将(戦死)

トワニング

この回の登場モビルスーツ他

ガンダム

Gファイター

ガンキャノン

ガンタンク

ホワイトベース

マゼラン

サラミス

ジム

ボール

パブリク(突撃艇)


ジオング

 量産型ゲルググ(実はこの回登場していません、ということは前回の42話のみの登場)

ドム

ザク

ザンジバル


ア・バオア・クー


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